クチコミマーケティング
悪質なクチコミへの対応:店主が避けたい返信の3つのタイプ
厳しいクチコミが届くと、すぐに説明したくなることがあります。ただ、公開の返信は、その相手以外の方も読みます。何を確かめ、どう対応しているかが伝わる文章に心がけたいところです。
本稿では、避けたい三つの返信と、書き直すための文例を紹介します。まず、低評価や通常の不満と、嫌がらせやポリシー違反を分けます。否定的な感想をすべて「悪質」と扱うための記事ではありません。
感情的な返信を書く前に、考えておきたいこと
返信は、クチコミを書いた方とのやり取りであると同時に、お店を初めて知る方にも見える説明です。相手を責める言葉や、個人を特定する情報を加える前に、公開してよい内容かを見直します。
原文にはBrightLocalの調査として「89%が店舗の返信を読む」という数値がありますが、今回、該当する調査年・設問・対象を確認できていません。全顧客の行動を示す確定値としては使いません。Googleの返信の案内でも、一般公開されることを踏まえ、簡潔で礼儀正しく、関連のある内容を返すよう説明しています。
返信は、投稿者への対応と、これから利用を考える方への説明の両方です。相手や読み手を説得しようとして、確認していない事実や約束を足さないようにします。
避けたい返信、三つのタイプ
以下は対応を考えるための文例です。今回、実在する店舗の投稿を調査して抜粋したものではありません。
タイプ1:相手を責める返信
「30分も遅れて来たから料理が冷めたのに、こちらのせいにされても困ります。もう来なくて結構です。」
時間の行き違いがあったとしても、責める書き方では、何が起きたかより言い争いが目立ちます。必要な事実は確認し、公開してよい範囲で簡潔に伝えます。
タイプ2:個人の来店情報を持ち出す返信
「先週火曜日の14時、2番テーブルにいた方ですよね。防犯カメラでも確認できます。」
日時、席、映像の存在を挙げて相手を特定しようとする返信は避けます。公開投稿に書かれていない情報を、店内の記録から持ち出さないようにしてください。病院等では、受診の有無や診療内容も公開の場で照合しません。
タイプ3:感想を軽んじる・からかう返信
「お口に合わなかったなら仕方ないですね(笑)。ほかのお店へどうぞ。」
軽い冗談のつもりでも、困りごとを受け止めていないと読まれることがあります。口調だけを柔らかくして済ませず、確認すべき内容がないかを先に見ます。
| 避けたいタイプ | 文例 | 読み手に伝わり得る問題 |
|---|---|---|
| 相手を責める | もう来なくて結構です | 内容の確認より、言い争いが目立つ |
| 個人の情報を持ち出す | 防犯カメラで確認できます | 来店情報や映像を公開に使う不安を与え得る |
| 軽んじる・からかう | ほかのお店へどうぞ(笑) | 困りごとを受け止めていないように読まれ得る |
公開前の見直し:10分置くという方法は、落ち着いて読むための工夫です。決まった待ち時間があるわけではありません。安全等に関する対応が必要な場合は優先し、返信では確認できた内容だけを伝えます。書き直しても、過去の画面の保存や共有まで取り消せるとは限りません。
内容に合わせて使う、三つの返信文例
文例を一律に送るのではなく、実際に確認した事実と、行っている対応に合わせて直します。改善を実施していない段階で「完了した」と書かないことも大切です。
文例1:確認した不便にお詫びし、対応を伝える
「ご不便をおかけしました。[確認した問題]について、[実際に行っている対応]を進めています。個別の確認が必要な場合は、[公式の連絡先]でお話を伺います。」
使い方:確認できた困りごと、現時点の対応、必要な連絡先の順に書きます。「必ず改善する」「次は必ず満足してもらえる」と、結果を約束しません。
文例2:認識の違いを確認する必要がある
「ご意見をありがとうございます。[対象の内容]について確認を進めています。公開の場では個別の情報を扱えないため、よろしければ[公式の連絡先]へご連絡ください。」
使い方:未確認の事実を認めたり、相手の勘違いだと決めつけたりせず、確認できる窓口を示します。既に確認が済んでいる場合は、文面も現状に合わせてください。
文例3:投稿内容との一致を確認できない
「お寄せいただいた内容について、現時点では状況を確認できていません。確認のため、[公式の連絡先]で詳しいお話を伺えれば幸いです。」
使い方:来店記録が見つからないことだけで、虚偽や他店との混同と断定しません。予約なしの利用等もあり得ます。ポリシー違反を疑う根拠がある場合は、公開の返信とは別に、公式の報告手順を確認します。
Googleへ報告できる内容と、その手順
削除の審査対象となるのは、Googleのポリシーに違反するクチコミです。低評価や、自店と意見が異なることだけでは削除理由になりません。
1. 店舗を管理するアカウントで、対象のプロフィールを開きます。
2. クチコミを表示し、該当する投稿の報告項目を確認します。
3. 画面の案内に沿って報告を選びます。
4. 実際に該当すると考える違反の理由を選びます。
5. 必要な情報を、公式に案内された範囲と提出先へ送ります。関係のない個人情報を添えたり、公開したりしないでください。
結果と再審査:Googleは通常数日かかると案内していますが、全件の処理期限や削除を保証するものではありません。違反なしと判断された場合は、対象となる決定について1回限りの再審査請求が案内されています。何度も新しい報告を重ねる手順とは区別してください。
報告しても削除されない場合は、どうすればよいですか?
審査結果と、適用されるポリシーを確認します。通常の不満であれば、内容に応じた返信と、改善できる点の検討に戻ります。報告機能は、自店に不利な意見を一律に消すためのものではありません。
競合店による投稿だと証明できますか?
公開プロフィールの傾向だけで、競合店との関係や投稿の虚偽を断定することはできません。違反を疑う具体的な根拠があれば、必要な範囲で公式の審査へ伝えます。投稿者を公に名指ししたり、推測を事実として広めたりしないようにしましょう。
クチコミ管理と、地域検索の関係
Googleの説明では、地域検索は主に関連性、距離、知名度を組み合わせて表示されます。クチコミの件数や評価も関係しますが、返信の回数や言葉を、独自の順位公式にはできません。
| 原文で挙げた項目 | 現在の説明で区別すること |
|---|---|
| 件数と評価 | 知名度の要素に関係するが、関連性や距離等も含めた結果。件数だけで上位を保証しない |
| 返信 | フィードバックを大切にする姿勢を示す。返信するだけで順位上昇という公式ではない |
| 最近の投稿 | 最近の体験を知る材料になるが、決まった頻度の順位条件は示さない |
| クチコミ内の言葉 | 実体験に基づく自由な感想。順位のために指定キーワードを書かせない |
返信の目的は、寄せられた声に向き合い、必要な情報を伝えることです。好意的な感想にも目を通し、公開で返す内容があるかを判断します。返信を増やすだけで検索順位が上がるとは約束できません。
続けるための工夫:週の決まった時間に10分ほど確認するなど、担当者と時間を決めてみます。所要時間や頻度は運用の目安で、順位が変わる条件ではありません。
返信を、事実と対応が分かる説明にする
厳しい感想を受けたときほど、何を確認できていて、何は分からないかを分けます。すべての店に悪質な投稿が起きると決めつけず、寄せられた内容に応じて対応します。文章を整えることと、運営の問題を直すことも別々に必要です。
- 公開前に読み直し、必要な事実を確認する。
- 相手を責める、個人情報を持ち出す、からかう返信を避ける。
- 文例は、実際の状況と対応に合わせて直す。
- 違反を疑う根拠がある場合は、公式の報告・審査の手順を使う。
- 定期的に声を読み、運営へ返す。順位や売上の保証にはしない。
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